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引き角くん大集合!キャラクターデザインコンテスト応募作発表

飯島栄治先生の升田幸三賞受賞記念として、募集した「引き角くんキャラクター」コンテスト。 予想以上の素晴らしい作品がたくさん集まりました!!ほんとうに感謝感謝です。 題して引き角くん大集合!!!応募作品をごゆっくりとごらんください。 長野県の12歳、白虎さんの作品。 「母から引き角の動きを教えてもらったときに、駒の動きが武田信玄のかぶっている兜の形に似ていると思いました。ちょっとゆるキャラみたいになりましたが(川;*^▽^)一所懸命書いた力作です。」 pie_coからのコメント 「飯島先生が大好きな武田信玄をモチーフということで、大喜びでした。鋭い!Vの字も見事にあしらってますね。「圧勝火山」なる文句も見逃せません。すごいです。ほとばしるエナジーを感じます。今回の応募最年少ということでとってもうれしいです」 長野県 小山まなみさんの作品。 「飯島先生、升田幸三賞受賞おめでとうございます!私も記念に引き角くんキャラクターを描きました。 盤から飛び出しそうな勢いのある角・・・・→「バンカラ学生」 イメージとしては本宮ひろ志先生の「男一匹ガキ大将」ですが、飯島先生の優しいお顔立ちを入れて愛されキャラを目指しました☆息子には「どこが”引き角”なの?」と厳しい突込みを入れられましたので、手を伸ばして角を付け加えました。飯島先生に見ていただけるだけで幸せです。☆☆」 pie_coからのコメント 「ほのぼのした外見とはウラハラに、よく見るとバンカラ!!古風で力強い、飯島先生のイメージにこれまたぴったりだと思います。どことなく憎めない、愛されキャラ飯島先生への愛が、たっぷりと伝わってくる作品です」 愛知県 とんぼさんの作品。 「このたびは升田幸三賞受賞、本当におめでとうございます。「いいじませんせい」の引き角戦法への素晴らしい愛と、イメージがお写真から伝わってきました。 末端の観戦専門将棋ファンなので、お恥ずかしながら、引き角戦法を今回初めて知ったのですが、調べてみると、角がお引っ越しして、王様と場所を交代(理解が間違っていたら、申し訳ないです…)するというのが、とても面白かったです!」 pie_coからのコメント 「可愛い!!!ユルさこそ正義、と言いたくなる作品です。ピンク一色使いという点もニクイ。「吾輩は猫である」ならぬ「吾輩は引き角である」ですね。漫画形式という発想の柔軟さにも脱帽です。今回初めて引き角のことを知っていただけたということで、企画した甲斐がありました。今後とも引き角をどうぞよろしくお願いします」 長野県Kさんからの作品。 「引き角君デザインキャラクター募集と言う事でみんなで綱引をし、一致団結し、協力して最後にみんなでバンザイするという趣旨からこのような絵が完成しました。 みんなで目標をやり遂げるって事はとても素晴らしい事ですよね!気持ちがいい事です。引き角戦法私自身まだ実戦で使った事はありませんが、また是非研究して使わせて頂きます。」 pie_coからのコメント 「一生懸命さが伝わってくる力作です。引き角から綱引きにつなげ、さらにみんなで目標をやり遂げる、というメッセージを込められるとはすごい!!引き角戦法に潜むポテンシャルを、改めて感じさせられました」 神奈川県 片山あつ子さんの作品。 「ひきこもりではなく控えめな姿勢だけどやるときはやるぞの武士のイメージが浮かびました。また、への字口で一回引いてから行く動きをアピールしてみました。 賞状の出だしが面白かったです。飯島先生、升田幸三賞受賞おめでとうございます。これからも引き角くんとともにがんばってください。」 pie_coからのコメント 「これまた唸らせるメッセージ性のある作品です。渋カワイイ!! ちょっと控えめ、でも芯が強いというのは、飯島先生にピッタリ。への字と勝利のVを絡めて、日本古来の武士の美徳を表現できるとは想像だにしませんでした。インパクトもさることながら、何度も見ていくうちにジワジワと味わいが増していく好作です」 兵庫県 ラララ3号さんの作品。 「「角といえばサイ」ってことで、動物のサイをもちーふに、みんなに夢と希望を与えるマスコットキャラ「引き角くん」を描きました。」 pie_coからのコメント 「とってもオシャレでクールな作品です。映像化するとさらに楽しそう。ビールのCMや、「ピタゴラスイッチ」などNHK教育番組に出てもいいのでは…。「どーもくん」と競演させたい!!将棋の駒の五角形がこんなにクールガイになるなんて、びっくり驚きです!!」 大阪府 池田よう子さんの作品。 ひきかくくんのキャラを主人と考えました。アイデアが主人で、イラストが私です。 pie_coからのコメント 「うれしい夫婦共作です。3作品ともクオリティが高く、一体どれを選べばいいの!!と現場に悲鳴をあげさせた確信犯的投稿です。「気持ちの変化で体の色が変わる」というのは、まさに棋士の戦う姿そのもの。色白の飯島先生も、終盤では顔が紅潮しています。個人的には昔懐かしいフライングVを抱えた引き角くんに大爆笑。ロック大好きっ子にはたまらない逸品です」 福岡県 中本竹識さんの作品。 「「引き角戦法」や将棋をイメージし、鎧武者姿の「引き角くん」をデザイ ンしました。シンプルな兜をかぶった「角」の駒のキャラクターで、兜の前立てが勝 利の「V」の形になっています。親しみやすく大人から子どもまで末永く愛される可 愛いキャラクターです。」 pie_coからのコメント 「なんと本職のグラフィックデザイナーさんからの作品。きゃー!!!いいのか!?大丈夫か!?もうありがたすぎてただただひれ伏すしかありません。完璧です。このままご当地キャラに立候補しても通るんじゃないか、と思ってしまいます。ひこにゃんとの競演を妄想してしまいました」 千葉県 みるくさんの作品。 「飯島先生、第37回升田幸三賞受賞おめでとうございます! プロの対局だけでなく、アマチュアの将棋に至るまで、並べられ、研究され、まさに先生が磨き上げた珠玉の戦法だと思います。引き角に応対できなくて振り飛車やめたのは秘密です(笑)。ますますのご活躍をお祈りしております!」 pie_coからのコメント 「あらゆるモチーフを盛り込んだ力作です。飯島先生の渾身の戦法に負けずに、キャラクターも一生懸命作るぞという気合が伝わってきます。駒袋を盛り込んだアイデアも素晴らしいですね。くるくる回るとどんな素敵なことが起こるの?と見ている人の想像をかき立てる点もニクイ仕掛けです」 最後は河合勇輔さんの作品。 pie_co からのコメント 「いいですね〜。まさにこんな感じで、図面を解説するときに登場して欲しいですね!!キャラクターが説明したら、戦法への愛着も増すことでしょう。「少しでも将棋界のお役に立ちたいです」という添えられたメッセージにもグッときました。ありがとうございました」 いかがでしたでしょうか。とっても癒されるキャラばかりですよね。飯島先生も大喜び、全員に御礼のプレゼントをしたい、ということでした。 さて気になる選考結果と、飯島先生のコメントの方は ……どんどんどんどんどん [...]

どうぶつしょうぎでいっぷくのあと

5/23(日)深川いっぷくでのどうぶつしょうぎcafe「どうぶつしょうぎでいっぷく」、とっても楽しかったです!!たくさんの方が来てくださって、しかも新規さんがほとんど。マフィンもラムネも美味しく、終始のんびりしたいい雰囲気でした〜。 こちらが30食限定の手作りマフィン。いちごorバナナ味です。 お飲み物のオーダーはこちら。こどもにラムネが大人気でした〜。わたしもこどもなのでラムネを注文しました〜。 開始早々来てくれたのはおかあさんとこどもたち。みんな雨傘や長靴がかわいい! わたしは母のおさがりの黄八丈を初めて着ました。 いっぷくは昔学習塾で使っていた机と椅子がcafe机になっています。こんな感じで「桃子」とか「死ぬ気で」なんて彫ってあるのが残っている(笑)。 指している奥が元「調剤室」だった場所。今はギャラリーとして使用しています。今日は漫画家ウノカマキリさんが紙皿に描いたチャリティーギャラリー、「まんざらでもない漫皿展」でした。 おおきな森のどうぶつしょうぎがやりたい!という子も多数。 まわり将棋やる!というおんなのこ。いぬが4匹、なんどもフラれていました。 tic tac checというゲームをおみやげにいただきました。チェスに導入してもらえるように考えられたバリアントで、どうぶつしょうぎに似てますね。四目並べなんだけど、チェスの駒の動きで取ることが出来る、っていうのがめずらしい。 youtubeにあそびかたがありました。→http://www.youtube.com/watch?v=9sDd2gIDET4 これ〜!自慢させて!実は前日に某所で、大ファンだった小川美潮さんにサインをいただいたんです!!!!高校の頃ヘビロテしていたのが、美潮さんがボーカルをつとめる「チャクラ」というバンドの2ndアルバム、「さてこそ」で、棺桶に持っていこうとまで思っています。 もうほんと、恐れ多いというか、感激しました。 対戦して勝ったらスタンプを押してもらいます。 きょう来てくださったのはこんな方たち。 ・遠い北海道から、歩いてこれる深川に住んでいる方々まで ・おかあさんとおんなのこ、おかあさんとおとこのこ、だんなさんとおくさま ・「ママとしかやらない!」と言っていたおんなのこ、帰るころにはすっかりみんなのおともだちに。 ・日めくり詰め将棋カレンダーに毎年投稿してくださっているおかあさん(!)とおんなのこ ・朝、なんか「キッズイベント」ないかな〜と検索していたら、見事にこのイベントに辿り着いてしまったおかあさん。「一度将棋やってみたかったの!」「NHKの将棋の番組とか見てわかるようになりたい!」 ・こどものおもちゃ、海外のゲームに詳し〜い twitter仲間 ・某話題の雑誌で将棋特集を手がけたナゾの(?)編集者 ・いつもだんなさんとやってま〜すという若奥様 ・「一回やってみたかったの」「新聞で昔みたことがあるの」というめちゃめちゃオシャレな深川マダム。 ・今から門前仲町の親戚の子にプレゼントして連れてくる!と買いにきてくれたおにいさん。 ・家では普段カルカソンヌまでやっている、ゲーム好きなおかあさんとこどもたち。 ・先日掲載された深川地区の新聞折り込みタウン誌「ASACOM」さん。 ・「学童で将棋がある!知ってる!出来る!」と勢いよく座ったものの、初手を指して「ああダメだこれは」と落ち込んでしまう超自信なさ男くん。 ・「こどもが好きだから今日はどんどんやらせたくて」と言いつつ、気がついてたらどんどん自ら対戦していくおかあさんたち。 ・千葉の渡辺竜王記念将棋大会→どうぶつしょうぎでいっぷく→深川棋遊会例会→学生名人戦と一日で4つもハシゴしてしまった猛者。 ・先月のどうぶつcafeではウェイトレスに専念、やっと楽しめた!?名インストラクター兼おかあさん。 ・マイナビチャレンジマッチを戦ってきたばかりで棋譜を「おおきな森のどうぶつしょうぎ」で並べてくれた駒doc.編集長。 ・深川いっぷく常連さんで「将棋ってまるで知らないんだけど!」と言いつつも、どんどん吸い込まれるようにハマっていったおねえさん ・え〜いま何やってるの〜って感じで、雑貨を買いに来ながらちら見していった方々 みなさんどうもありがとうございました。 今日は一旦満席になることもあったものの、終始いい感じのペースで何局も対戦できました。おおきな森のどうぶつしょうぎも大人気! たくさん指したからか、こどもたちがどんどん慣れていって、強くなったかも!?最近思ったのですが、どうぶつしょうぎって何も考えずに指しても、番数こなしていけば強くなっちゃうんですよねえ。なんというか、指がいい方向に行く、駒が自然な配置になる方向に行くんです。でもわたしなんて、ぜんぜんコツというか、考え方なんてわからないんですよ。将棋とは違うので、どういう風に中盤進めていったかさっぱりわかりません。いつも「なんとなく」でやってるんだけど、それでも「なんとなく」を続けていくだけで自然になっていく。「ああ、これが形に明るくなる、とか、体で将棋を覚える」ということなのかなあ、と思います。 本日流したセットリストは「たま」(犬の約束)、「加藤千晶」(おせっかいカレンダー)、柳原陽一郎でした。みんな私が名古屋の大須で遊んでいたころ(七ツ寺共同スタジオで演劇見たり、古着屋めぐりしたりしてた高校の頃です)、演劇やライブで楽しませてくれた「少年王者舘」の仲間たちです。深川いっぷくはじめ、深川資料館通りが大須観音にとても良く似ている、と思って、いっぷくにはぴったりかなと思いました。案の定、「牛乳」「リアカーマン」「みみのびる」とかぴったりハマっていて、スタッフにもウケてもらえて良かったです(笑)。 みんなの楽しそうなお顔を見て、どうぶつしょうぎとcafeって相性いい!と改めて思いました。第三弾もやりたいなあ、と思っています。出張cafeの夢は広がる…。 最後にお世話になった「深川いっぷく」さま、マフィンを手作りしてくださった真鍋さん、ありがとうございました! →いっぷくタイムのレポート →マクロビオティックな真鍋さんのレポート (写真撮影:諏訪景子 &藤田麻衣子)

5/23(sun) どうぶつしょうぎでいっぷく

どうぶつしょうぎcafe第二弾は深川・清澄白河にあるコミュニティーカフェ&ギャラリー「深川いっぷく」さんでおこないます! [日時]2010年5月23日(日)11:00 open  16:00 close   おすきな時間にどうぞ [場所]深川いっぷく(都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河」駅A3出口下車徒歩7分 深川資料館通り商店街内 江東区白河3-2-15  03-364103477 [料金]1200円 おかし&飲み物つき 小学生以下無料 [対象]4さいから百歳まであそべます [講師]ふじたまいこ(どうぶつしょうぎの絵を描いたおねえさん) おしながき———– ・どうぶつしょうぎ  将棋を知らない方でもすぐにルールがわかります。ゆっくりくつろぎながら何回でもあそびましょう。 ・「深川いっぷく」特製お飲み物 珈琲からゆずネード、こんぶ茶まで。元調剤室の厨房から、元学校で使われていた机に運ばれる、至福のいっぷくをどうぞ。 ・手作りマフィン(先着30食) マクロビオティックの真鍋聖美さん特製の体にやさしい手作りマフィンで疲れた頭に栄養補給しましょう。どうぶつ性タンパク質が苦手な、ちいさなお子さん、授乳中のお母さんも安心。とってもおいしいですよ。(たまごや牛乳はいってないよ) ※5/15追記 いちごとバナナのマフィンになりました! やさしい味で、みんないっしょに癒されましょう。 ——— 深川いっぷくってどんなところでしょう?? 東京都現代美術館から歩いてすぐ。学校かな?と思うようなこじんまりとした小さなスペースに、懐かしい勉強机と椅子があります。 周囲にはあちこちから集まった、新しい芸術家さんたちの作品や、かわいい雑貨がたくさん。お店というより懐かしい家のような雰囲気で、常に誰かがゆる〜くくつろいでいます。なんとなく会話が始まり、「へえあなたそんなことやってるの!?」と発見が生まれる。来る人がみんなお友達になれる、行くたびに新しい人と出会える不思議なスペースです。 たとえばある日はこんなピーマン君がお迎えしてくれました。 「今日はピーマンやってます」なんて迎えてくれます。 次に行ったときは「亀やってます」。こんな亀女子達がどうぶつしょうぎであそんでました。 いっぷくcafeは普段から常にどうぶつしょうぎを置いてくれてます。最初に持っていったとき、「あ、これならこれがいいわ」と奥のほうから籠を出してきて、こんな風にディスプレイしてくれました。私がやってることと全く同じ(笑)!うれしくなりました。 手前は真鍋さんの手作りマフィン。亀cafeのときに試食させていただきました。ふわふわ・もちもちしていて衝撃的なおいしさ!!これがほんとにマフィン?とマフィン像がくつがえりましたよ〜。またこれを食べたいという一心で企画しました。 どうぶつしょうぎだけど、どうぶつ性たんぱく質はダメよ、という企画です(笑)。ちいさなお子さんも連れてぜひぜひ来てください。

将棋フリーペーパー「駒doc.」(こまどく)

みなさんは「フリーペーパー」に何を思い浮かべますか? わたしは「つながり」や「あんてな」でしょうか。自分と同じ匂いのするもの、求めているものを見つけてくれる、つなげてくれる存在かなあと思っています。 昔からフリーペーパーが大好きだったのですが、初めてのフリーペーパー的なものが「ミスタードーナツ」のトレイの上に敷いてある紙。私が小学生・中学生ぐらいの25年〜20年ぐらい前は、あの紙がサブカルの宝庫でした。薄くてちょっと面白い紙で出来ていて、「あ、この紙いいなあ」と思って手に取り、内容が大昔の「宝島」に出てくるような小ネタだったり、デザインが可愛かったりしたので収集していました。 その後雑貨屋さんだったり、中古レコード屋、小劇場などを回ってばかりの高校〜大学時代には随分フライヤーやフリーペーパーを集めたものです。可愛かったり、ちょっと世の中をナナメに見ていたり、知る人ぞ知る、みたいなスポットに行くと、そのスポットに集まるような人にぴったりのフライヤーが置いてあるもので、見つけると「ああ、(求めているものが)あった」とつかの間ほっとできるのでした。 今はフリーペーパーも立派なビジネスになってしまって、サブカル方面だけじゃなくていろんな分野で刷られています。中には雑誌として立派にやれるのに!と思うものも。でもやっぱりフリーペーパーの原点は、ちょっとはみだしてしまったものの集まり、かなあと自分はイメージしています。 さてさて、そういうわけで、「将棋のフリーペーパーを作ってみようと思う」という声をちら聞きした時、「あ、レイアウト私にやらせて!!」と手を挙げてしまったのでした。将棋は素晴らしい伝統文化ですが、あまりまだ世の中にまみれてない、純粋培養な素材でもあり。でも最近はそこからはみだしてしまった楽しみ方がどんどん生まれているので、そういうものを拾いあげるにフリーペーパーはぴったりだと思います。まさに夢のようなお仕事。 完成した「駒doc.」春号は、「作ってみようと思う」という声からわずか3週間ぐらいで入稿された、若い子達の勢いとパワーの結晶です。フランスから帰国したら200通ぐらい駒doc.関係のやり取りがメールで来ていました。まどかさんもフランスでSkypeを使って暇さえあれば打ち合わせしていました。 企画も文章も写真も全部熱心に前へ前へ進めてくれたので、こちらは最後にレイアウトするだけ。みんなの楽しそうな姿を見て、アイデアがどんどんこちらも湧いてきて、とてもスムーズに作業ができました。「作りたいもの」「見せたいもの」というのが核にあるとこんなにもスピードが違うんだなあって思いました。 台割が入稿日まで決まってない、というピンチも乗り越え、一人の廃人も出さず?に無事に納品された春号。なにせみんな初めての経験だったので、ここからがほんとのスタートだと思います。あーやればよかったこれもやりたかった、などと言いながらまた夏・秋・冬、と進んでいくことでしょう。でもあまり堅くならずに「わからなくなったらやっちゃおう」のノリでいければいいかなと思います。なにせフリーペーパー、型というものがないので。 というわけで、今後もよろしくお願いします。 【駒doc.】(こまどく)季刊発行 発行:株式会社ねこまど 公式ブログ:http://komadoc.jugem.jp/ 春号はおかげさまで「あっっっっ」という間に(ほぼ1週間ぐらい)在庫が無くなってしまいました。 公式ブログの配布先や、イベント「どうぶつしょうぎでいっぷく」などには在庫少々あります。 ただいま夏号の広告絶賛募集中、です。 こんなところに置いてもらってます。その1「One drop Cafe」(千代田区) DJブースや図書コーナーのあるcafeです。 外苑前の「J-cook」。ガンボスープがおすすめ。 アルマスギャラリー(門前仲町)。ギャラリーはもちろん、cafeイベントもやってます。 こけしの表紙、いろんなところでヒッソリとおさまっているみたいです。 私は女流棋士になる手前ぐらいに、「雑誌に演劇や音楽や本のレビューがあるように、将棋のレビューが載るようにしたい」という夢を持っていました。いまだにそれはまだ達成されてませんが、このフリーペーパーがこうして将棋以外の場所に置いてもらえたら、ちょっとだけその夢につながったかも、と思います。

【FESTIVAL DES JEUX DE CANNES】#7 CANNES渡航記 10.3.7

最終日です。 昨日来てくれてたSEの彼女が、なんと4歳の子と赤ちゃんを連れて来てくれました。どうぶつしょうぎをこどもに教え込んでいます。フランス語でペラペラと教える姿は結構な迫力。かっこいい〜。 「いい?プサンがプサンを食べられるのよ!」と言ってたときでしょうか(想像)、突然おひざの上の赤ちゃんがひよこを取って食べちゃいました!! なんてかわいいの〜〜〜〜!!!!奇跡の一枚です。 聡明な彼女の子は、やはり好奇心旺盛。ニコニコと遊んでくれました。 こちらはスペインの方。どうぶつしょうぎのスペイン語訳を後日メールで送ってくれました。 伝統ゲームコーナーで最も盛り上がりを見せていたものの一つ、AWALE(マンカラ)に挑戦。農民が生んだ、豆を陣地に配っていくゲームです。なにせ豆の取り合いですから、白熱します。セバスチャンの通訳がおかしくって(彼はお笑い系)「これはローカルルールがめちゃくちゃあります。あ、今そんなルールはない、向こうで言い合いになってます」と実況してくれてました。 見た目がとても可愛いので、一つ購入。 こちらはインドのゲーム。ふらっとやってみようかなという気を起こしてしまったのですが、終わらないのなんの。やってても「一体どうすればいいのだ〜?終わりが見えない」とギブアップ。マンカラもこちらもやってみて思ったのですが、みんなルールがわかりにくい!どうぶつしょうぎほどすぐに説明が終って、すぐにゲームが出来て、しかも目標がはっきりしていて、達成感のあるゲームは稀なのかも? ジルが一足先に帰っちゃいました。この後もパリ組、◯◯組、とそれぞれ帰途に。数時間かけて来ている人もいるので、東京から九州とか、そのぐらいの距離でしょうか。これだけの仲間が集まる機会は貴重なんだなあと改めて思いました。 さて、チェス少年との対局が実現しました!!写真はピンぼけしてますが、4枚落ちです。4日前は王一枚だったのに…。しかも、負かされました!!それはもう見事に。一間竜の王手に対して合い駒をしたら(▲37玉、▲47金、△57龍といった部分図)、13の角が46に出てきたんです。こんな早くに教えなくても一間竜がわかるなんて、と感動しました。でも少年もエリックも「チェスをやっていたらわかる。持ち駒を46に打つなら驚いたけどね」と言っていました。 何にしろ、成長がうれしいです。 あっさり負けた私にまどか先生はお怒りで、「私は本気でこの子を鍛えるの!」とばかりに超真剣勝負。 緩めなくてもついてくる、手応えを感じていたのでしょう。少年が毎日ここに通ってくれたことは本当に感動的でした。彼が世界で初の外国人棋士になったらなあなんて、夢見てしまいます。 こちらはおかあさんがファビアンとおおきな森のどうぶつしょうぎ、私が3歳のおんなのことどうぶつしょうぎをやっていたときの写真。女の子のリアクションがすごくって、一手指すごとに「WAO!」の歓声の嵐。思わず私もノリノリになって、彼女と一緒に「バウバウバウ」とライオンの真似をしながら動かしていました。 どんな局面でも必ずライオンを取ってもらうようにしていたら、ファビアンに「so kind」と言われました。 お世話になったフランス将棋連盟チームと。みんな本当にありがとう!!めるしーぼくー!とってもとっても会いたいです。皆さんの素晴らしい活動を見て、とても幸せな気分になりましたし、勇気をもらいました。またこのままでは彼らの努力がもったいない。何かしたいなあ、できることないかしら、と思っています。ただし、フランスは遠い。ああもっと近かったらなあ、もっともっといろんな国の人と手軽に交流できたら、世界は変わるんだろうな、と思いました。 「将棋を世界に広める会」のみなさまにも感謝いたします。セバスチャンはとても親切で、日本に詳しく、スムーズに活動ができました。またメールマガジンで、ファビアンからのお手紙を紹介していただいてありがとうございます。ここに引用させてもらいます。 「ゲームの祭典」にブースを出展したフランス将棋協会会長のフ ァビアン・オズモントさんからも英語でメッセージをもらっていま すので日本語に訳してみます。 「カンヌでは、北尾女流初段と、藤田さんがフランス将棋協会のブ ースに参加してくれ、非常に高いレベルの展示ができました。訪問 者は本当に感謝していました。今年の、おそらく最も重要な変化は チェスプレーヤーが定期的にかつたいへん熱心にブースに来てくれ たことでしょう。このため、我々はついに、長年のネットワーク作 りの取り組みでいくらかの成果を得ることができたようです。加え て、パリでのつい最近のイベントや、我々による本の出版がありま す。例えば、フランスのチェスのジュニアチャンピオンは、彼の自 由時間のほとんどを我々と過ごしてくれました。3日間のうちに、 彼はエリックと2枚落ちで指せるようになるまで上達しました。そ して、カンヌのチェスクラブが、将棋の活動を積極的に主催してく れることを申し出てくれました。非常に好ましいことです。この動 きが進展することを一緒に祈ってください」 「『どうぶつしょうぎ』も、大成功でした。私は、このゲームを使 って将棋を教えるのはとてもよい考えだと心から確信しています。 また、できる限り頻繁にその活動を支えていこうと思っています。」 「藤田さんが作った本将棋のどうぶつ版も、非常によくて、大人に とってさえも、効果てきめんで成功をおさめました。彼女がより商 業的な方法で本将棋のどうぶつ版を出す計画があるかよくわかりま せんが、私としては、それは、真剣に考慮すべきことだと思います。 情報ですが、フランスのリセラーから「どうぶつしょうぎ」をフラ ンスで売りたいという接触さえ受けています。」 (将棋を世界に広める会「かけはしメールマガジン」2010年4月配信) また今回の記事が新聞でも配信されました。 カンヌでも大人気!「どうぶつしょうぎ」世界進出(ZAKZAK) 大人気「どうぶつしょうぎ」海外でも大ウケ ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

【FESTIVAL DES JEUX DE CANNES】#6 CANNES渡航記 10.3.6

cemol Eric撮影。 今日から土日となり、午前中からスタートです。開演早々に、イタリア将棋協会の方が「どうぶつしょうぎのルールのイタリア語訳」を持って来てくれました。もう何と言っていいかわからない感動です。 「まだ実際に指したことがない」ということで、初対局が開発者のまどか先生とになりました。よかったです。やっぱり見ていると、普通の方とは違う展開で、ゲームのプロ、という雰囲気がしました。強かったです。 わたしたちは日本のゲーム研究家、草場さんに雰囲気が似てる!と大喜びしてました。 今日も家族で、仲間と、沢山訪れてくれました。土日とあって熱気もまた一段と違いました。 彼女はSEの仕事をしているおかあさん。とても賢くて積極的で、どうぶつしょうぎをプレイして「これはとてもいいゲーム」とさらにおおきな森のどうぶつしょうぎにも挑戦していました。端の香車の上にきりんをまわったのに感心(将棋で言う1八飛)。だいたいの初心者は、1五歩同歩同香と駒損しちゃうんですけれども、彼女のように一手力を溜めることはなかなか出来ません。こんなところからもゲーム慣れしている土壌の違いを感じさせられました。 今日も続々とカップル来てました。長いんだこれが。 会場内の「チャトランガ協会」のブースを覗いたら、見慣れた我が子がそこに居るではありませんか!!どうぶつしょうぎの手作り盤で遊んでいたのです。もう信じられないですよね。世界は広くて、狭い。まさか全く知らないブースでこんな風に遊ばれてるとは思いませんでした。ゲームとしての横のつながりを大事にしてもらえてるんだなあと嬉しくなりました。 「合気道」Tシャツを着ているムッシュが、フランス将棋連盟の一番えらいひと、ファビアンです。とても普及に熱心で、有志の方と将棋の解説書を出版したりしています。家族みんな親日家で、娘さんも着物が大好きとのこと。紹介が最後になってしまいましたが、常に多面指しに張りつき状態なので、現場で一番忙しそうでした。 チェス少年、3日目にして漢字駒に昇格!8枚落ちの真剣勝負をしています。彼はやはりチェスの強豪ということもあって、こどもらしからぬ長考を繰り返していました。 まどか先生に「宿題ね」と古典詰め将棋(角捨てからの3手詰め)を出され、iphoneで撮影していました。 夕飯はセバスチャンのはからいで、海産物の美味しいレストランに。上の写真は「新しい詰将棋が手に入ったよ」と皆で中田章道作品集(将棋世界の付録でした)を見てまわっているところ。とてもいい作品集ですが、よりによってすごい難しいものが渡りましたね(笑)。「一問目からわからないよ」。 エリックが、「カンヌのチェスクラブが将棋を取り入れてくれることになった」と喜んで報告していました。フランス将棋連盟の方たちを見ていると、とても皆さん熱心で、素晴らしい環境に思えますが、現実的には苦労されている面もあるようです。今日の写真を見ても女性がすごく多いと思うのですが、実際の愛好家はチェスも将棋もほとんど男性とのこと。どうしてなのか不思議でした。またフレデリックが言ってたのは「チェスとの両立が難しい。自分も将棋をやるようになってチェスをやめたから。だからチェスの愛好家がすんなり将棋に入るとは限らない」。これはちょっとわかる気がします。私も現役時代あまり他のゲームを勉強する気になれなかったです。 セバスチャンが言ってたのは「将棋を指す場所が無く、例えばcafeで飲食しながらだと、経費がかかって若者が入りにくい」えーそれは切ないなあと思いました。また都市部にみんな集まっているわけではないので、相手を探すのも大変だろうと思います。エリックが夢中になったころは、相手が見つかって自転車を何キロも漕いで行って一晩中指していたとか。 そんなハンデがあるにも関わらず、これほど情熱を持ち続けていること、将棋が強いこと、教えるのが上手なこと、どれもびっくりです。ニコルは「どうやって勉強しているかといえば、自分でプログラムを作って手に入れたプロ棋士の棋譜をデータベース化したり、詰将棋を保存したりしている」と見せてくれました。昔の大内先生とか、勝浦先生とかの将棋が入っていました。 エリックも昔Mac用の棋譜ビューワーを開発しています。本当にみなさんすごいです。 フレデリックは学校の先生なので、こどもたちにぜひ将棋とどうぶつしょうぎを広めてもらえるとうれしいなと思います。フレデリックから竜王戦パリ対局の写真を見せてもらいつつ、楽しい夕食が終わりました。 イベントは今日から朝の10時から、夜の8時まで。普段でもそんなに長くやらないのに、4日間通しですから、クレージーですよね。宿に戻る頃には深夜。でも楽しくて、あっという間に時間は過ぎていくのでした。

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