将棋フリーペーパー「駒doc.」(こまどく)

 



みなさんは「フリーペーパー」に何を思い浮かべますか?

わたしは「つながり」や「あんてな」でしょうか。自分と同じ匂いのするもの、求めているものを見つけてくれる、つなげてくれる存在かなあと思っています。

昔からフリーペーパーが大好きだったのですが、初めてのフリーペーパー的なものが「ミスタードーナツ」のトレイの上に敷いてある紙。私が小学生・中学生ぐらいの25年〜20年ぐらい前は、あの紙がサブカルの宝庫でした。薄くてちょっと面白い紙で出来ていて、「あ、この紙いいなあ」と思って手に取り、内容が大昔の「宝島」に出てくるような小ネタだったり、デザインが可愛かったりしたので収集していました。

その後雑貨屋さんだったり、中古レコード屋、小劇場などを回ってばかりの高校〜大学時代には随分フライヤーやフリーペーパーを集めたものです。可愛かったり、ちょっと世の中をナナメに見ていたり、知る人ぞ知る、みたいなスポットに行くと、そのスポットに集まるような人にぴったりのフライヤーが置いてあるもので、見つけると「ああ、(求めているものが)あった」とつかの間ほっとできるのでした。

今はフリーペーパーも立派なビジネスになってしまって、サブカル方面だけじゃなくていろんな分野で刷られています。中には雑誌として立派にやれるのに!と思うものも。でもやっぱりフリーペーパーの原点は、ちょっとはみだしてしまったものの集まり、かなあと自分はイメージしています。

さてさて、そういうわけで、「将棋のフリーペーパーを作ってみようと思う」という声をちら聞きした時、「あ、レイアウト私にやらせて!!」と手を挙げてしまったのでした。将棋は素晴らしい伝統文化ですが、あまりまだ世の中にまみれてない、純粋培養な素材でもあり。でも最近はそこからはみだしてしまった楽しみ方がどんどん生まれているので、そういうものを拾いあげるにフリーペーパーはぴったりだと思います。まさに夢のようなお仕事。

完成した「駒doc.」春号は、「作ってみようと思う」という声からわずか3週間ぐらいで入稿された、若い子達の勢いとパワーの結晶です。フランスから帰国したら200通ぐらい駒doc.関係のやり取りがメールで来ていました。まどかさんもフランスでSkypeを使って暇さえあれば打ち合わせしていました。

企画も文章も写真も全部熱心に前へ前へ進めてくれたので、こちらは最後にレイアウトするだけ。みんなの楽しそうな姿を見て、アイデアがどんどんこちらも湧いてきて、とてもスムーズに作業ができました。「作りたいもの」「見せたいもの」というのが核にあるとこんなにもスピードが違うんだなあって思いました。

台割が入稿日まで決まってない、というピンチも乗り越え、一人の廃人も出さず?に無事に納品された春号。なにせみんな初めての経験だったので、ここからがほんとのスタートだと思います。あーやればよかったこれもやりたかった、などと言いながらまた夏・秋・冬、と進んでいくことでしょう。でもあまり堅くならずに「わからなくなったらやっちゃおう」のノリでいければいいかなと思います。なにせフリーペーパー、型というものがないので。

というわけで、今後もよろしくお願いします。

【駒doc.】(こまどく)季刊発行

発行:株式会社ねこまど

公式ブログ:http://komadoc.jugem.jp/

春号はおかげさまで「あっっっっ」という間に(ほぼ1週間ぐらい)在庫が無くなってしまいました。

公式ブログの配布先や、イベント「どうぶつしょうぎでいっぷく」などには在庫少々あります。

ただいま夏号の広告絶賛募集中、です。



こんなところに置いてもらってます。その1「One drop Cafe」(千代田区)



DJブースや図書コーナーのあるcafeです。



外苑前の「J-cook」。ガンボスープがおすすめ。



アルマスギャラリー(門前仲町)。ギャラリーはもちろん、cafeイベントもやってます。

こけしの表紙、いろんなところでヒッソリとおさまっているみたいです。

私は女流棋士になる手前ぐらいに、「雑誌に演劇や音楽や本のレビューがあるように、将棋のレビューが載るようにしたい」という夢を持っていました。いまだにそれはまだ達成されてませんが、このフリーペーパーがこうして将棋以外の場所に置いてもらえたら、ちょっとだけその夢につながったかも、と思います。

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