【FESTIVAL DES JEUX DE CANNES】#6 CANNES渡航記 10.3.6

 



cemol Eric撮影。

今日から土日となり、午前中からスタートです。開演早々に、イタリア将棋協会の方が「どうぶつしょうぎのルールのイタリア語訳」を持って来てくれました。もう何と言っていいかわからない感動です。

 



「まだ実際に指したことがない」ということで、初対局が開発者のまどか先生とになりました。よかったです。やっぱり見ていると、普通の方とは違う展開で、ゲームのプロ、という雰囲気がしました。強かったです。

わたしたちは日本のゲーム研究家、草場さんに雰囲気が似てる!と大喜びしてました。
今日も家族で、仲間と、沢山訪れてくれました。土日とあって熱気もまた一段と違いました。

 



彼女はSEの仕事をしているおかあさん。とても賢くて積極的で、どうぶつしょうぎをプレイして「これはとてもいいゲーム」とさらにおおきな森のどうぶつしょうぎにも挑戦していました。端の香車の上にきりんをまわったのに感心(将棋で言う1八飛)。だいたいの初心者は、1五歩同歩同香と駒損しちゃうんですけれども、彼女のように一手力を溜めることはなかなか出来ません。こんなところからもゲーム慣れしている土壌の違いを感じさせられました。

 



 



今日も続々とカップル来てました。長いんだこれが。

 



会場内の「チャトランガ協会」のブースを覗いたら、見慣れた我が子がそこに居るではありませんか!!どうぶつしょうぎの手作り盤で遊んでいたのです。もう信じられないですよね。世界は広くて、狭い。まさか全く知らないブースでこんな風に遊ばれてるとは思いませんでした。ゲームとしての横のつながりを大事にしてもらえてるんだなあと嬉しくなりました。

 



「合気道」Tシャツを着ているムッシュが、フランス将棋連盟の一番えらいひと、ファビアンです。とても普及に熱心で、有志の方と将棋の解説書を出版したりしています。家族みんな親日家で、娘さんも着物が大好きとのこと。紹介が最後になってしまいましたが、常に多面指しに張りつき状態なので、現場で一番忙しそうでした。

 



チェス少年、3日目にして漢字駒に昇格!8枚落ちの真剣勝負をしています。彼はやはりチェスの強豪ということもあって、こどもらしからぬ長考を繰り返していました。

 



まどか先生に「宿題ね」と古典詰め将棋(角捨てからの3手詰め)を出され、iphoneで撮影していました。

 



夕飯はセバスチャンのはからいで、海産物の美味しいレストランに。上の写真は「新しい詰将棋が手に入ったよ」と皆で中田章道作品集(将棋世界の付録でした)を見てまわっているところ。とてもいい作品集ですが、よりによってすごい難しいものが渡りましたね(笑)。「一問目からわからないよ」。

エリックが、「カンヌのチェスクラブが将棋を取り入れてくれることになった」と喜んで報告していました。フランス将棋連盟の方たちを見ていると、とても皆さん熱心で、素晴らしい環境に思えますが、現実的には苦労されている面もあるようです。今日の写真を見ても女性がすごく多いと思うのですが、実際の愛好家はチェスも将棋もほとんど男性とのこと。どうしてなのか不思議でした。またフレデリックが言ってたのは「チェスとの両立が難しい。自分も将棋をやるようになってチェスをやめたから。だからチェスの愛好家がすんなり将棋に入るとは限らない」。これはちょっとわかる気がします。私も現役時代あまり他のゲームを勉強する気になれなかったです。

セバスチャンが言ってたのは「将棋を指す場所が無く、例えばcafeで飲食しながらだと、経費がかかって若者が入りにくい」えーそれは切ないなあと思いました。また都市部にみんな集まっているわけではないので、相手を探すのも大変だろうと思います。エリックが夢中になったころは、相手が見つかって自転車を何キロも漕いで行って一晩中指していたとか。

そんなハンデがあるにも関わらず、これほど情熱を持ち続けていること、将棋が強いこと、教えるのが上手なこと、どれもびっくりです。ニコルは「どうやって勉強しているかといえば、自分でプログラムを作って手に入れたプロ棋士の棋譜をデータベース化したり、詰将棋を保存したりしている」と見せてくれました。昔の大内先生とか、勝浦先生とかの将棋が入っていました。

エリックも昔Mac用の棋譜ビューワーを開発しています。本当にみなさんすごいです。

フレデリックは学校の先生なので、こどもたちにぜひ将棋とどうぶつしょうぎを広めてもらえるとうれしいなと思います。フレデリックから竜王戦パリ対局の写真を見せてもらいつつ、楽しい夕食が終わりました。

 



イベントは今日から朝の10時から、夜の8時まで。普段でもそんなに長くやらないのに、4日間通しですから、クレージーですよね。宿に戻る頃には深夜。でも楽しくて、あっという間に時間は過ぎていくのでした。

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